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インプラント治療と金属アレルギー 2021年4月12日

インプラント体の組成やそれに付随する材料によってアレルギー反応が希に生じ得ます。

金属アレルギーは、原因となる金属イオンと体内の免疫細胞とが過剰に反応して起こります。インプラント体の組成は純チタンあるいはそれに近いものが現在の主流で、チタンは大気に触れると表面に酸化チタンの皮膜を形成し金属イオンを溶出しづらい金属です。このため、チタン製のインプラント体は骨の中に入れてもアレルギー反応が起こりづらいと考えられています。インプラント治療をお受けになった方にチタンアレルギーのパッチテストをしたところ、0.6-1.7%の頻度でアレルギー反応が報告されていますが、臨床症状を伴わない場合がほとんどです。

また、インプラント治療後のアレルギー反応の臨床症状の報告もありますが、原因は、インプラント体そのものではなく、インプラント治療に付随するチタン製品の切削片やインプラント周囲炎の影響が示唆されています。

チタンに限らず金属アレルギーをお持ちの方は、その旨を執刀医にお伝えになり、ご納得ご安心されてから治療を開始されることをお薦めいたします。

添田博充 医学博士

医療法人社団添田グループ/ハート歯科

259-1132神奈川県伊勢原市桜台1-11-24