違いを実感、
30年経っても機能する
ハート歯科のインプラント治療

ハート歯科のインプラント治療

インプラント治療はハート歯科で

創業31年、毎日インプラント手術をしてきました。
症例数15,000例超、成功率99.9%以上、
技術に確固たる自身を持っています。
大学附属病院同等の施設と設備で、
安全安心なインプラント治療をご提供いたします。
受診如何に関わらずお気軽にご相談ください。

当院の
インプラント治療の
概要

費用

1歯当たりの費用総額は、税込411,620円です。

内訳は、診査診断(術前術後CT含む)23,100円、手術220,000円、投薬3,520円、人工歯(上部構造)装着165,000円です。造骨が必要な場合は別途22,000-66,000円がかかります。

来院回数/治療期間

来院回数は6回、治療期間は約3ヶ月です。

来院回数の内訳は診断、手術、抜糸、歯肉整形、型採り、上部構造(人工歯)装着の計6回です。 造骨が必要な場合は、さらに2回ご来院いただくことがあります。

成功率(残存率)

約15,000例の30年残存率は99.9%以上です。

当院で行ったインプラント治療(約15,000例)の99.9%以上が歯槽骨と結合し、30年後も99.9%以上が口腔内で機能しています。

専門医の治療

日本口腔インプラント学会専門医が治療します。

インプラント治療は、同じ欠損状態でも顎骨や残存歯、咬合、全身の状態により方法が異なります。その違いは治療効果、清掃性、費用に影響するため、専門医が最善の治療方法をご提案いたします。

手術による体への負担

歯を抜くよりも少ないと言えます。

歯槽骨に埋め込むインプラント体は歯の根よりも小さいので、手術による体への負担は歯を抜くよりも少ないと言えます。また同じ理由により、万が一埋入したインプラント体が予後不良となったとしても周りの歯に悪影響を与えることは少ないと言えます。

メインテナンスでフォロー

治療後は3ヶ月毎のメンテナンスでフォローします。

当院では、インプラント治療の効果を維持させるために、治療後は3ヶ月毎のメインテナンスでフォローしています。

経過不良のリカバー

経過不良の兆候を早期発見し対処します。

当院では、3ヶ月毎にインプラント治療の状態を検査し、インプラント治療歯の機能を維持しています。

他院からの治療依頼に対応

経過不良や難症例の治療依頼にお応えしています。

他院の経過不良症例や難症例に対応してきた実績があるため、他の先生方や歯科医師会から多くのご依頼をいただいています。

無歯顎の治療に対応

オールオン4はじめ無歯顎症例の治療が可能です。

オールオン4,6、インプラント義歯など無歯顎症例に対する様々なインプラント治療が可能です。

手術のためにつくられた強靭な施設

強靭な施設と最新最高の設備で治療します。

当施設は1.2Gに耐えるRC造で、人類が経験した最大の津波より高い海抜39mに建築されています。万が一の災害時も手術の安全をお約束します。

インプラント治療の流れ

治療回数は6回程度、治療期間は約2-3ヶ月です。増骨が必要な場合には、更に2回ご来院いただくことがあります。

*

診断と治療計画
*

①各種検査

全身と局所の状態がインプラント治療に適しているか診査します。

②画像診断

CT撮影を行い、歯槽骨の状態を診査します。

③診断・治療計画立案

診断結果と治療計画をご説明し患者様から同意をいただきます。

④一般歯科治療

必要に応じて、残っている歯と歯周病の治療を行います。

*

インプラント手術
*

①手術

局所麻酔下で歯槽骨にインプラント体を埋入します。手術時間は10-30分程度です。生体への侵襲は、抜歯よりも低いと言え、術中術後ともに痛みや腫れを生じることはほとんどありません。

②抜糸 (術後1週目)

抜糸します。

③生着待時 (術後8-12週間)

埋入したインプラント体と歯槽骨との結合を待ちます。その間の通院の必要はありません。

*

歯肉整形と仮歯装着
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①歯肉整形 (術後8-12週目)

局所麻酔下で歯槽骨に埋入したインプラント体に上部構造(人工歯)を装着するための歯肉整形を行います。処置時間は5-10分程度です。生体への侵襲は低く、術中術後ともに痛みや腫れを感じることはほとんどありません。

②仮歯装着 (歯肉整形後1週)

埋入したインプラント体に仮歯を装着し、1週程度使用していただき、咬み合わせや見た目に不具合がないことを確認します。

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光学印象(型採り)
*

印象 (仮歯装着後1週)

仮歯に不具合がないことを確認したら、光学印象(型採り)をして、埋入したインプラント体に装着する上部構造(人工歯)を製作します。上部構造の製作には1-2週を要します。

*

上部構造装着
*

埋入したインプラント体に上部構造(人工歯)を装着し、咬み合わせを調整します。

*

メインテナンス
*

上部構造装着後、3か月毎のメインテナンスを行います。

従来の治療との比較

         

インプラント治療は、他の歯に負担をかけることなく失った歯の機能を回復し、治療効果を長期間維持するという点において、従来の治療より優れていると言えます。

治療の比較

費用 治療回数/
治療期間
他の歯への
短期的な悪影響
他の歯への
長期的な悪影響
治療後の異物感や
違和感
毎日の歯磨き 食事 発音 メインテナンス

インプラント

*
約41万円
(保険診療適応無)
6回程度/
3ヶ月程度
なし なし なし 天然歯と同じ 天然歯と同じように食事できる 天然歯と同じように発音できる 3ヶ月程度毎の精査とクリーニング

ブリッジ

*
約33万円
(保険診療の場合は約2万円)
3回程度/
1ヶ月程度
欠損部両側の歯を大きく削る 負荷がかかり欠損へ導く 少ない 特殊な器具(スーパーフロス)が必要 概ね天然歯と同じように食事ができる 天然歯と同じように発音できる 3ヶ月程度毎の精査とクリーニング

義歯(入れ歯)

*
約33万円
(保険診療の場合は約1万円)
3回程度/
1ヶ月程度
義歯を支えるために歯を削る 負荷がかかり欠損へ導く 大きい 義歯ブラシと義歯洗浄剤が必要 食事(咀嚼力、味覚)が障害される 発音が障害される 3ヶ月程度毎の精査とクリーニング

予後の比較

インプラント治療 他の歯に負担をかけずに失った歯の機能を回復できる(矢印)。 10年以上経過後、症例の99%以上において、治療効果が維持される。
従来の治療 失った歯の機能を回復するために他の歯に負担がかかる(矢印)。 7年程度以内に歯根破折などを生じ、新たな欠損を生むことが多い。 年単位で欠損が増え続け、大きな義歯となり、QOLが低下する。

症例紹介

インプラント治療の予後は、執刀医の技術に大きく左右されると言えます。当院では機能性や審美性だけでなく自浄性の高い粘膜貫通部をつくる精度の手術をしています。

臼歯3歯欠損(単冠)

*
詳細と費用 *

本例のインプラント治療の内容

右上7番、右上5番、左上7番相当部にインプラント体(ストローマン製)を埋入し、上部構造(ジルコニア製人工歯)をアバットメント(ストローマン製ベリオベース)を用いてスクリュー固定しました。


本例のインプラント治療の期間/回数

治療期間は約3ヶ月、ご来院回数は7回でした。


本例のインプラント治療の費用(総額、税込)

術前CT診断 16,500円X1回=16,500円
インプラント手術 220,000円X3本=660,000円
ソケットリフト 22,000円X3本=66,000円
術後CT確認 6,600円X2回=13,200円
上部構造 165,000円X3本=495,000円
1,257,780円

本例のインプラント治療に想定すべきリスク

術前リスクにおいて、口腔衛生状態不良、下顎左右7番と右下3 番に予後不良の可能性を認めました。前者にはう蝕処置、不良修復物/補綴物の交換、歯周病治療を行い自浄性の高い口腔内を築いた上で歯磨き指導を行い、後者には根管治療を施すことで改善を得ました。
術中リスクにおいて、偶発症発生に対しては救命救急チームを整え、上顎洞底粘膜と上後歯槽動脈の損傷に対してはソケットリフト術によって回避しました。
術後のリスクにおいて、自浄性と細菌抵抗性の高い粘膜貫通部となるようインプラント手術を行なった上で、正しい歯磨きの継続と3ヶ月ごとのメインテナンスによってインプラント周囲粘膜炎/周囲炎を予防しています。


執刀医コメント

*ご来院時の口腔内は、う蝕、不良修復物/補綴物、欠損が散見され、患者様が歯磨きを頑張ってくださっても綺麗に磨ききることができない状態でした。
患者様のご理解とご協力を賜り、う蝕処置、根管治療、不良修復物/補綴物の交換、歯周病治療、インプラント治療による欠損補綴によって歯磨きのしやすい自浄性の高い口腔環境を構築させていただくことができました。
欠損部のインプラント治療については、状態の良くない対合歯を将来的に失うことがないよう、機能咬頭内斜面同士のみの咬合接触を与え、側方運動時の咬合力負担が小さくしました。
18年経過した現在、新たな疾患発生や欠損の拡大を認めず良好な予後を確認しています。

臼歯7歯欠損(単冠)

*
詳細と費用 *

本例のインプラント治療の内容

右上5番、右上4番、左上4番、左上6番、左下6番、右下4番、右下7番相当部にインプラント体(ストローマン製)を埋入し、上部構造(ジルコニア製人工歯)をアバットメント(ストローマン製ベリオベース)を用いてスクリュー固定しました。


本例のインプラント治療の期間/回数

治療期間は約3ヶ月、ご来院回数は9回でした。


本例のインプラント治療の費用(総額、税込)

術前CT診断 16,500円 X1回 =16,500円
インプラント手術 220,000円X7本=1,540,000円
ソケットリフト 22,000円X4本=88,000円
骨移植/骨整形 22,000円X3本=66,000円
投薬 3,540円X4回=14,160円
術後CT確認 6,600円X4回=26,400円
上部構造 165,000円X7本=1,155,000円
2,906,060円

本例のインプラント治療に想定すべきリスク

術前リスクにおいて、口腔衛生状態不良を認めました。う蝕処置、不良修復物/補綴物の交換、歯周病治療を行い自浄性の高い口腔内を築いた上で歯磨き指導を行うことで改善を得ました。
術中リスクにおいて、偶発症発生に対しては救命救急チームを整え、上顎洞底粘膜と上後歯槽動脈の損傷に対してはソケットリフト術、下顎管損傷に対しては増骨を行うことで回避しました。
術後のリスクにおいて、自浄性と細菌抵抗性の高い粘膜貫通部となるよう骨整形とインプラント手術を行なった上で、正しい歯磨きの継続と3ヶ月ごとのメインテナンスによってインプラント周囲粘膜炎/周囲炎を予防しています。


執刀医コメント

*ご来院時の口腔内は、う蝕、不良修復物/補綴物、欠損が散見され、患者様が歯磨きを頑張ってくださっても綺麗に磨ききることができない状態でした。
患者様のご理解とご協力を賜り、う蝕処置、根管治療、不良修復物/補綴物の交換、歯周病治療、インプラント治療による欠損補綴によって歯磨きのしやすい自浄性の高い口腔環境を構築させていただくことができました。
中間欠損部のインプラント治療については、自浄性と細菌抵抗性の高い粘膜貫通部となるよう歯槽骨の整形を行いました。この処置は、長持ちするインプラント治療とするたに必須と言えます。
18年経過した現在、新たな疾患発生や欠損の拡大を認めず良好な予後を確認しています。

前歯3歯欠損(単冠)

*
詳細と費用 *

本例のインプラント治療の内容

右上3番、右上2番、右上1番相当部にインプラント体(ストローマン製)を埋入し、上部構造(ジルコニア製人工歯)をアバットメント(ストローマン製ベリオベース)を用いてスクリュー固定しました。


本例のインプラント治療の期間/回数

治療期間は約3ヶ月、ご来院回数6回でした。


本例のインプラント治療の費用(総額、税込)

術前CT診断 16,500円 X1回 =16,500円
インプラント手術 220,000円X3本=660,000円
リッジエキスパンディング 44,000円X3本=132,000円
投薬 3,540円X1回=3,540円
術後CT確認 6,600円X1回=6,600円
上部構造 165,000円X3本=495,000円
1,313,640円

本例のインプラント治療に想定すべきリスク

術前リスクにおいて、口腔衛生状態不良と金属アレルギーを認めました。前者にはう蝕処置、不良修復物/補綴物の交換、歯周病治療を行い自浄性の高い口腔内を築いた上で歯磨き指導を行い、後者には金属の置換を行うことで改善を得ました。
術中リスクにおいて、偶発症発生に対する救命救急チームを整えました。
術後のリスクにおいて、自浄性と細菌抵抗性の高い粘膜貫通部となるよう骨整形とインプラント手術を行なった上で、正しい歯磨きの継続と3ヶ月ごとのメインテナンスによってインプラント周囲粘膜炎/周囲炎を予防しています。また、金属アレルギーの再発がないよう口腔内で金属を切削しないよう配慮しています。


執刀医コメント

*患者様は金属アレルギーを主訴にご来院されました。口腔内の金属を樹脂・セラミック・ジルコニアへ交換しアレルギー症状(皮膚の蕁麻疹)の改善を見ました。金属アレルギーをお持ちの方の欠損補綴の選択においては、インプラント治療は不安と思われる方もいらっしゃるかもしれませんが、純チタン性のインプラントを使用すれば問題ないと言えます(インプラント体の組成やそれに付随する材料によってアレルギー反応が希に生じ得ます)。金属アレルギーは、原因となる金属イオンと体内の免疫細胞とが過剰に反応して起こります。インプラント体の組成は純チタンあるいはそれに近いものが現在の主流で、チタンは大気に触れると表面に酸化チタンの皮膜を形成し金属イオンを溶出しづらい金属です。このため、チタン製のインプラント体は骨の中に入れてもアレルギー反応が起こりづらいと考えられています。インプラント治療をお受けになった方にチタンアレルギーのパッチテストをしたところ、0.6-1.7%の頻度でアレルギー反応が確認されていますが、臨床症状を伴わない場合がほとんどです。また、インプラント治療後のアレルギー反応の臨床症状の報告もありますが、原因は、インプラント体そのものではなく、インプラント治療に付随するチタン製品の切削片やインプラント周囲炎の影響が示唆されています。当院では金属アレルギーに限らず全身疾患の有無を精査させていただいた上で最善の治療をご提案させていただきます。
患者様のご理解とご協力を賜り、インプラント治療による欠損補綴を行いました。同時に自浄性と細菌抵抗性の高い粘膜貫通部となるよう歯槽骨の整形を行いました。前歯部のインプラント治療においては、ボーンレベルを選択しプラットフォームスイッチングにより良好な長期予後を期待することが多いと言えますが、本例ではティッシュレベルを選択しています。インプラント体とアバットメントの結合部の酸化膜の脱離による金属イオンの溶出を危惧したためです。
20年経過した現在、新たな疾患発生や欠損の拡大を認めず良好な予後を確認しています。金属アレルギーの再発も認められません。

12歯欠損(ボーンアンカードブリッジ、単冠)

*
詳細と費用 *

本例のインプラント治療の内容

右上7番、左上1番、左上3番、左上4番、左上6番、左下6番、左上4番、右下6番相当部にインプラント体(ストローマン製)を埋入し、上部構造(ジルコニア製人工歯)をアバットメント(ストローマン製ベリオベース)を用いてスクリュー固定しました。左上1番から左上3番相当部をボーンアンカードブリッジ、他を単冠としました。


本例のインプラント治療の期間/回数

治療期間は約5ヶ月、ご来院回数は17回でした。


本例のインプラント治療の費用(総額、税込)

術前CT診断 16,500円 X1回 =16,500円
インプラント手術 220,000円X9本=1,980,000円
ソケットリフト 22,000円X3本=66,000円
骨移植/骨整形 22,000円X4本=88,000円
リッジエキスパンディング 44,000円X2本=88,000円
投薬 3,540円X5回=17,700円
術後CT確認 6,600円X5回=33,000円
上部構造 165,000円X12本=1,980,000円
4,269,200円

本例のインプラント治療に想定すべきリスク

術前リスクにおいて、口腔衛生状態不良と高血圧を認めました。前者にはう蝕処置、不良修復物/補綴物の交換、歯周病治療を行い自浄性の高い口腔内を築いた上で歯磨き指導を行い、後者には腎疾患に由来する高血圧でないことを確認し内科的コントロールを依頼することで改善を得ました。
術中リスクにおいて、偶発症発生に対しては救命救急チームを整え、上顎洞底粘膜と上後歯槽動脈の損傷に対してはソケットリフト術、下顎管損傷に対しては増骨を行うことで回避しました。
術後のリスクにおいて、自浄性と細菌抵抗性の高い粘膜貫通部となるよう骨整形とインプラント手術を行なった上で、正しい歯磨きの継続と3ヶ月ごとのメインテナンスによってインプラント周囲粘膜炎/周囲炎を予防しています。


執刀医コメント

*ご来院時の口腔内は、う蝕、不良修復物/補綴物、欠損が散見され、患者様が歯磨きをしてくださっても綺麗に磨ききることができない状態であったと言えます。
患者様のご理解とご協力を賜り、う蝕処置、根管治療、不良修復物/補綴物の交換、歯周病治療、インプラント治療による欠損補綴によって歯磨きのしやすい自浄性の高い口腔環境を構築させていただくことができました。
左上2番欠損部につきましては骨移植が必要な状態であり、これを行うと治療期間が更に6ヶ月延長することから、患者様とご相談の上でボーンアンカードブリッジといたしました。患者様がご自覚される見栄えや使用感に変わりませんが、治療後の歯磨きのしやすさを考えると単冠とされた方が好ましいとも言えるので患者様とともに悩むところでした。最終的には患者様のご年齢と治療期間を鑑みてボーンアンカードブリッジの方が患者様が得る利益が高いと判断いたしました。ボーンアンカードブリッジを選択された場合は、通常の歯磨きに加えスーパーフロスと言う清掃器具でポンティック(ダミーの歯)の下を清掃していただく必要があります。
10年経過した現在、新たな疾患発生や欠損の拡大を認めず良好な予後を確認しています。

21歯欠損(ボーンアンカードブリッジ、単冠)

*
詳細と費用 *

本例のインプラント治療の内容

右上6番、右上4番、右上2番、左上3番、左上4番、左上6番、左下6番、左下3番、右下2番相当部にインプラント体(ストローマン製)を埋入し、上部構造(ジルコニア製人工歯)をアバットメント(ストローマン製ベリオベース)を用いてスクリュー固定しました。上顎全歯欠損補綴には3つのボーンアンカードブリッジを採用し、他を単冠としました。


本例のインプラント治療の期間/回数

治療期間は約5ヶ月、ご来院回数は17回でした。


本例のインプラント治療の費用(総額、税込)

術前CT診断 16,500円 X1回 =16,500円
インプラント手術 220,000円X10本=2,200,000円
ソケットリフト 22,000円X4本=88,000円
骨移植/骨整形 22,000円X3本=66,000円
リッジエキスパンディング 44,000円X3本=132,000円
投薬 3,540円X5回=17,700円
術後CT確認 6,600円X5回=33,000円
上部構造 165,000円X21本=3,465,000円
6,018,200円

本例のインプラント治療に想定すべきリスク

術前リスクにおいて、口腔衛生状態不良を認めました。う蝕処置、不良修復物/補綴物の交換、歯周病治療を行い自浄性の高い口腔内を築いた上で歯磨き指導を行ことで改善を得ました。
術中リスクにおいて、偶発症発生に対しては救命救急チームを整え、上顎洞底粘膜と上後歯槽動脈の損傷に対してはソケットリフト術を行うことで回避しました。
術後のリスクにおいて、自浄性と細菌抵抗性の高い粘膜貫通部となるよう骨整形とインプラント手術を行なった上で、正しい歯磨きの継続と3ヶ月ごとのメインテナンスによってインプラント周囲粘膜炎/周囲炎を予防しています。


執刀医コメント

*ご来院時の口腔内は、う蝕、不良修復物/補綴物、欠損が散見され、患者様が歯磨きを頑張ってくださっても綺麗に磨ききることができない状態でした。
患者様のご理解とご協力を賜り、う蝕処置、根管治療、不良修復物/補綴物の交換、歯周病治療、インプラント治療による欠損補綴によって歯磨きのしやすい自浄性の高い口腔環境を構築させていただくことができました。
上顎歯槽骨は劣悪で本来であれば腸骨移植を必要とする状態でした。また、下顎前突咬合(受け口)でした。患者様のご年齢、治療期間、治療によって得るQOLを検討した結果、腸骨移植はせずリッジエキスパンディング術を採用しました。上顎前歯部においては歯槽骨幅約2.5mmに直径3.3mmのインプラント体を埋入する100μmレベルの精度が求められる手術となりました。このような手術ではサージカルプレートは役に立たないのでフリーハンドの手術となります。直径500μm程度のドリルでガイド窩を設け、オストウィルという器具でガイド窩を拡大し骨のロスを最小限とし、埋入したインプラント体の周りに1mm以上の歯槽骨を確保し初期固定値35Ncmでインプラント体の埋入を完了しました。インプラント治療歯を長持ちさせるためにはインプラント体を支える骨とその周りの粘膜に細菌や咬合力に抵抗し得る十分な血流が確保されることが必要です。患者様がいくら歯磨きを頑張ってくださっても、インプラント体の周囲組織に十分な血流が確保され自浄性の高い粘膜貫通部をつくる手術がされていなければ、いずれインプラント周囲炎となります。当院では、どのような症例であってもインプラント体の周囲組織に十分な血流が確保され自浄性の高い粘膜貫通部をつくる手術を行なっています。
15年経過した現在、新たな疾患発生や欠損の拡大を認めず良好な予後を確認しています。

21歯欠損(上下顎ボーンアンカードブリッジ)

*
詳細と費用 *

本例のインプラント治療の内容

右上1番、左上2番、左上4番、左上5番、左上7番、左上7番、左下5番、左下4番、右下1番、右下2番、右下6番、右下7番相当部にインプラント体(ストローマン製)を埋入し、上部構造(ジルコニア製人工歯)をアバットメント(ストローマン製ソリッドアバットメント、アングルアバットメント)を用いてセメント固定しました。右上1番から左上2番欠損部はボーンアンカードブリッジ、下顎全歯欠損補綴にはオールオン7を採用し、他を単冠としました。


本例のインプラント治療の期間/回数

治療期間は約8ヶ月、ご来院回数は24回でした。


本例のインプラント治療の費用(総額、税込)

術前CT診断 16,500円 X1回 =16,500円
インプラント手術 220,000円X12本=2,640,000円
ソケットリフト 22,000円X3本=66,000円
骨移植/骨整形 22,000円X7本=154,000円
リッジエキスパンディング 44,000円X2本=88,000円
投薬 3,540円X5回=17,700円
術後CT確認 6,600円X5回=33,000円
上部構造 165,000円X21本=3,465,000円
6,480,200円

本例のインプラント治療に想定すべきリスク

術前リスクにおいて、口腔衛生状態不良を認めました。う蝕処置、不良修復物/補綴物の交換、歯周病治療を行い自浄性の高い口腔内を築いた上で歯磨き指導を行ことで改善を得ました。
術中リスクにおいて、偶発症発生に対しては救命救急チームを整え、上顎洞底粘膜と上後歯槽動脈の損傷に対してはソケットリフト術、下顎管損傷に対しては骨移植を行うことで回避しました。
術後のリスクにおいて、自浄性と細菌抵抗性の高い粘膜貫通部となるよう骨整形とインプラント手術を行なった上で、正しい歯磨きの継続と3ヶ月ごとのメインテナンスによってインプラント周囲粘膜炎/周囲炎を予防しています。


執刀医コメント

*ご来院時の口腔内は、う蝕、不良修復物/補綴物、欠損が散見され、患者様が歯磨きを頑張ってくださっても綺麗に磨ききることができない状態でした。
患者様のご理解とご協力を賜り、う蝕処置、根管治療、不良修復物/補綴物の交換、歯周病治療、インプラント治療による欠損補綴によって歯磨きのしやすい自浄性の高い口腔環境を構築させていただくことができました。
本例では骨移植を行いその生着を待つ間に並行してインプラント治療を行いました。長い治療期間が予想されたため、抜歯適応歯を活用した仮歯と仮義歯をつくり患者様にお使いいただきながら、順次、生着したインプラント体の仮歯に置き換えていき、できる限り生活に支障が出ないよう歯がある状態を保ちながら治療を進めました。患者様のご協力あっての成果であると痛感しています。
インプラント手術においては、インプラント体の周囲組織に十分な血流が確保され自浄性の高い粘膜貫通部をつくる手術を行なっています。
上部構造については、CAD/CAM技術が成熟していない頃の治療であったため、上部構造はセメント固定しています。上部構造を必要な時に取り外しできるよう仮着セメント(仮止め様の歯セメント)を用いています。仮着セメントはポケット内に残留させずに除去しやすいという点においても、インプラントのセメントの固定材料に適していると言えます。
26年経過した現在、新たな疾患発生や欠損の拡大を認めず良好な予後を確認しています。

無歯顎(上顎オールオン6、下顎オールオン4)

*
詳細と費用 *

本例のインプラント治療の内容

右上6番、右上4番、右上3番、左上3番、左上5番、左下6番、左下3番、右下3番、右下6番相当部にインプラント体(ストローマン製)を埋入し、上部構造(ジルコニア製人工歯)をアバットメント(ストローマン製ベリオベース)を用いてスクリュー固定しました。上下顎フルアーチのボーンアンカードブリッジを採用し、左上6番の他院インプラント治療歯は上部構造を交換し単冠としました。


本例のインプラント治療の期間/回数

治療期間は約5ヶ月、ご来院回数は9回でした。


本例のインプラント治療の費用(総額、税込)

術前CT診断 16,500円 X1回 =16,500円
インプラント手術 220,000円X9本=1,980,000円
ソケットリフト 22,000円X3本=66,000円
骨移植/骨整形 22,000円X4本=88,000円
リッジエキスパンディング 44,000円X2本=88,000円
投薬 3,540円X4回=14,160円
術後CT確認 6,600円X6回=36,400円
上部構造 165,000円X23本=3,795,000円
6,084,060円

本例のインプラント治療に想定すべきリスク

術前リスクにおいて、高血圧を認めました。腎疾患に由来する高血圧でないことを確認し内科的コントロールを依頼することで改善を得ました。
術中リスクにおいて、偶発症発生に対しては救命救急チームを整え、上顎洞底粘膜と上後歯槽動脈の損傷に対しては傾斜埋入を行うことで回避しました。
術後のリスクにおいて、自浄性と細菌抵抗性の高い粘膜貫通部となるよう骨整形とインプラント手術を行なった上で、正しい歯磨きと3ヶ月ごとのメインテナンスによってインプラント周囲粘膜炎/周囲炎を予防しています。


執刀医コメント

*ご来院時の患者様は義歯を使用されていらっしゃり、QOLを上げたいというご要望からインプラント治療をご希望されました。
治療は義歯を新製し顎位を決定するところから開始しました。インプラント埋入手術においては、インプラント体周囲組織に十分な血流量が確保された自浄性の高い粘膜貫通部をつくりました。他院で治療された左上6番と左上7番のインプラントは上部構造を連結して1歯とし歯磨きがしやすい形態にしました。上部構造製作においては、従来の型取りや石膏模型は使用せずフルデジタルで行いました。CAD/CAMの精度はアナログの精度をはるかに上回っていますが、ロングスパンあるいはフルアーチ症例においてはジルコニア焼成時の歪みが問題となることがあります。本例では、ジルコニア上部構造とアバットメントを接着せずに口腔内で試適し、焼成時の歪みを上部構造とアバットメントの接着面で調整後に上部構造とアバットメントを接着し、口腔内でスクリュー固定しました。この歪みを見逃して上部構造とアバットメントをスクリュー固定すると上部構造あるいは歯槽骨にトラブルが発生します。現在では焼成時の歪みの調整が必要ないケースがほとんどとなっていますが、当院ではこの確認を行なっています。もう一つの選択肢としてセメント固定という方法がありますが、ポケット内にセメントが残留することがあり得るので、当院ではスクリュー固定を選択することが多いと言えます。
6年経過した現在、上部構造や歯槽骨にジルコニアの歪みによるトラブルは認められず良好な予後を確認しています。

23歯欠損(上顎義歯、下顎ボーンアンカードブリッジ)

*
詳細と費用 *

本例のインプラント治療の内容

左3番、右下3番、右下4番、右下6番、相当部にインプラント体(ストローマン製)を埋入し、上部構造(ジルコニア製人工歯)をアバットメント(ストローマン製バリオベース)を用いてスクリュー固定しました。下顎欠損補綴には3つのボーンアンカードブリッジを採用し(左下7番、左下5番、左下4番の他院インプラント治療歯は上部構造を交換しボーンアンカードブリッジ)、上顎欠損は保険適応内義歯としました。


本例のインプラント治療の期間/回数

治療期間は約3ヶ月、ご来院回数は7回でした。


本例のインプラント治療の費用(総額、税込)

術前CT診断 16,500円 X1回 =16,500円
インプラント手術 220,000円X4本=880,000円
骨移植/骨整形 22,000円X4本=88,000円
投薬 3,540円X2回=7,080円
術後CT確認 6,600円X2回=13,200円
上部構造 165,000円X23本=3,795,000円
4,799,780円

本例のインプラント治療に想定すべきリスク

術前リスクにおいて、口腔衛生状態不良と経過不良インプラントを認めました。前者にはう蝕処置、不良修復物/補綴物の交換、歯周病治療を行い自浄性の高い口腔内を築いた上で歯磨き指導を行い、後者には経過不良インプラントの撤去を行い改善を得ました。
術中リスクにおいて、偶発症発生に対しては救命救急チームを整え、下顎管損傷に対しては骨移植を行うことで回避しました。
術後のリスクにおいて、自浄性と細菌抵抗性の高い粘膜貫通部となるよう骨整形とインプラント手術を行なった上で、正しい歯磨きの継続と3ヶ月ごとのメインテナンスによってインプラント周囲粘膜炎/周囲炎を予防しています。


執刀医コメント

*患者様は上顎義歯の不安定を主訴にご来院されました。上顎には他院でされた経過不良のインプラント体があり、下顎の残存歯のほとんどは抜歯適応でした。患者様のご理解とご協力を賜り、経過不良インプラント体は撤去し、抜歯適応歯は抜歯しました。経過不良のインプラント体は比較的簡単に撤去することができます。
不安定な義歯を安定させるには、人工歯を歯槽堤より内側に咬合力が作用するように配列すればよいので、これを行い義歯の安定を見ました。
義歯装着後、患者様は更なるQOLの向上を求めインプラント治療をご希望されました。上顎については腸骨移植が必要な容態で、全ての欠損にインプラント治療を行うととても高額な治療となるため、最小限の治療で患者様のご要望を叶える最大限の効果が得られる下顎欠損に対する4本のインプラント治療を行い様子を見ていただくこととをご提案しご了承をいただきました。
インプラント手術においては、インプラント体の周囲組織に十分な血流が確保され自浄性の高い粘膜貫通部をつくる手術を行い、他院で行なったインプラント治療を調整して活用し費用出費を抑えながら、下顎全歯の欠損補綴治療させていただきました。これによって上顎義歯の人工歯排列の自由度が高まり上顎義歯をより安定させることができ、上顎のインプラント治療はしなくても患者様にご満足いただける状態となりました。
当院では、一生涯で考えた時に患者様の治療にかける時間と費用が最小限となるよう計画をしています。
9年経過した現在、インプラント治療歯にトラブルは認められず、義歯の安定も維持されています。

無歯顎(上顎義歯、下顎インプラント義歯)

*
詳細と費用 *

本例のインプラント治療の内容

左下3番、右下3番相当部に埋入したインプラント体(ストローマン製)と磁性アタッチメントを用いて、下顎義歯を安定させました。


本例のインプラント治療の期間/回数

治療期間は約3ヶ月、ご来院回数は4回でした。


本例のインプラント治療の費用(総額、税込)

術前CT診断 16,500円 X1回 =16,500円
インプラント手術 220,000円X2本=440,000円
骨移植/骨整形 22,000円X2本=44,000円
投薬 3,540円X1回=3,540円
術後CT確認 6,600円X1回=6,600円
磁性アタッチメント 165,000円X2個=330,000円
義歯 330,000円X1床=330,000円
1,170,640円

本例のインプラント治療に想定すべきリスク

術前リスクにおいて、義歯の衛生管理方法を覚えていただきました。
術中リスクにおいて、偶発症発生に対する救命救急チームを整えました。
術後のリスクにおいて、自浄性と細菌抵抗性の高い粘膜貫通部となるよう骨整形とインプラント手術を行なった上で、正しい歯磨きの継続と3ヶ月ごとのメインテナンスによってインプラント周囲粘膜炎/周囲炎を予防しています。


執刀医コメント

*患者様はご趣味のハーモニカの演奏がし辛いことを主訴にご来院されました。上下顎ともに歯槽堤(顎の骨の土手)がほぼないに等しかったため、患者様のご理解とご協力を賜り、インプラント治療と磁性アタッチメントによる義歯の新製をさせていただくこととなりました。
無歯顎の方のインプラント治療のご依頼においては、当院では仮義歯を製作しその安定を確認してからインプラント治療を行います。患者様が義歯でご満足されればインプラント治療をしないことも多くありあます。本例では、義歯の人工歯を歯槽堤より内側に咬合力が作用するように配列することで義歯は安定しましたが、ハーモニカの演奏時は動いてしまうとのことでしたので、下顎のみインプラント治療と磁性アタッチメントの使用をさせていただきました。上顎義歯においては臼歯部を反対咬合とすることでハーモニカ演奏時も安定をしたため保険適応内の義歯といたしました。
当院では、上記の方法により仮義歯でご満足いただければ、無歯顎の方にインプラント治療をこちらからお薦めすることはありません。
16年経過した現在も患者様はメインテナンスに通い続けてくださり、趣味のハーモニカ演奏を続けていらっしゃいます。インプラント義歯においても良好な予後を確認しています。

複数歯欠損の治療計画と費用例

*

多歯欠損のインプラント治療には、同じ欠損状態でも複数の治療方法があり、それぞれに利点と欠点があります。例えば、左図に示す臼歯3歯欠損に対しては、次の3つの治療方法が考えられます。

1 3本のインプラント体と3本の上部構造による方法

*

<利点・欠点>
機能性が最も高いが、比較的高価で歯槽骨の状態によっては適用できない場合がある。

術前CT 16,500円X1回=16,500円
手術 220,000円X3本=660,000円
投薬 3,520円X1回=3,520円
術後CT 6,600円X1回=6,600円
上部構造 165,000円X3本=495,000円
1,181,620円

2 2本のインプラント体と3本の上部構造による方法

*

<利点・欠点>
1と使用感が変わらず、1より安価であるが、矢印部の歯磨きに特殊な器具を必要とする。

術前CT 16,500円X1回=16,500円
手術 220,000円X2本=440,000円
投薬 3,520円X1回=3,520円
術後CT 6,600円X1回=6,600円
上部構造 165,000円X3本=495,000円
961,620円

3 2本のインプラント体と2本の上部構造による方法

*

<利点>
最も安価であるが、咀嚼効率が低く、将来的に対合歯(矢印)を失う可能性がある。

術前CT 16,500円X1回=16,500円
手術 220,000円X2本=440,000円
投薬 3,520円X1回=3,520円
術後CT 6,600円X1回=6,600円
上部構造 165,000円X2本=330,000円
796,620円

当院のインプラント手術の質

         

当院では、「違和感なく噛めること」や「人工物だとわからない審美性をつくること」だけでなく「一生涯機能するインプラント治療」を目指しています。

一生涯機能するインプラント治療とするには、インプラント周囲炎になりずらい周囲組織をつくる手術技術が必要

当院の手術に対する考え方

インプラント治療歯は、歯槽骨内のインプラント体が粘膜を貫通して上部構造(人工歯)を支えています(図)。インプラント周囲炎は、この粘膜貫通部(図中2)の細菌感染によって歯槽骨が破壊されることを言います。右図の通り、天然歯の歯肉溝では歯と粘膜の結合があるのに対して(図中1)、インプラント治療歯の粘膜貫通部ではインプラント体と粘膜の結合がないため(図中2)、粘膜貫通部の細菌抵抗性が低く炎症が骨へ波及しやすいと言え、インプラント周囲炎が発症すると進行しやすく治り難いという特徴があります。

インプラント周囲炎発症のリスク因子には全身的なものから局所的なものまで様々なものが考えられますが、病態の最終形は粘膜貫通部の細菌感染と言えるので、「粘膜貫通部周囲組織に細菌に抵抗する十分な血流が確保される手術設計であったか」「粘膜貫通部に細菌が停滞し難く、歯磨きによって粘膜貫通部の細菌が除去しやすい、粘膜貫通部をつくる手術であったか」が大きなリスク因子になると考えられます。

当院のインプラント手術
当院では、「痛みがないこと」「ダウンタイムをつくらないこと」「違和感なく噛めること」「人工物だとわからない審美性をつくること」だけでなく「インプラント体の周囲組織に十分な血流が確保されるよう、骨造成、歯肉整形、インプラント体の選択を行い、細菌抵抗性、自浄性、清掃性の高い粘膜貫通部をつくり、インプラント周囲炎になり辛いインプラント手術」をしています。

執刀医のインプラント治療に関する考え方

執刀医のインプラント治療に関する考え方

インプラント治療は「残っている歯を犠牲にすることなく失った歯の機能を回復し、治療効果を長期間維持することができる」という点において他の治療法より優れていると言えます。

但し、インプラント治療は、むし歯や歯周病のような「疾患の治療」ではなく、失った歯の機能を回復する「リハビリテーション」に近いものであり、リスクを追って止むを得ずする治療ではありません。そして、他の治療法に比べ高価でもあります。

インプラント治療をご希望され当院にご来院くださる患者様においては、過去の治療の不具合によりQOLが低下したためインプラント治療の検討に至ったというケースが多く見受けられます。

故に私は、先ず残っている歯や入れ歯の不具合を保険診療で改善させていただいた上で、インプラント治療をご検討いただくようにしています。インプラント治療はとても良い治療法ですが高価であるため、私の保険診療によって患者様のご要望が満たされたのであればインプラント治療をしないという選択はあって良いと考えています。同時にこの過程の中で、私の治療技術が高額な費用をかけるに値するかを見定めていただくと言う意味合いもあります。

この過程を経てなおインプラント治療をご希望してくださる方には、その患者様の口腔内が将来的にどう変わっていくかを予測し、最小限の治療で最大の効果を発揮するその患者様にとって最善のインプラント治療を行い、それが恒久的に機能するよう維持させていただきます。

インプラント治療は、同じ欠損状態でも、顎骨、残存歯、咬合、全身の状態などによって治療方法が異なり、その違いは、治療効果、清掃性、費用に影響するので、それぞれの利点欠点をご説明しご理解いただいた上で、患者様とともに最善のインプラント治療を見つけ、失った歯の機能を回復し、より高いQOLを得ていただきたいと考えています。

添田博充

添田博充
医学博士
日本口腔インプラント学会専門医

当院の施設と設備に関する考え方

手術を行う大学附属病院や総合病院が木造で建築されていたり商業施設内にあることはありません。患者様の体の一部が切り開かれた状態になる手術においては、ごく稀に起こり得る地震や火災等であっても手術が中断されることはあってはならないからです。

当院の施設と設備に関する考え方

当院は、鉄筋コンクリート造、地上4階地下2階建、全階層が診療室で、人類が経験した最大の津波より高い海抜39mに建築されています。1.2Gに耐える建築強度を持ち、近隣火災の影響を受けないよう側面に窓がありません。施設内部に燃える素材や装飾は置かず、全階層を車椅子で自走でき、担架が通る設計がされています。当院は、手術を行う医療施設として、絶対的に安全な施設に最新鋭の医療機器を完備しインプラント手術を行っています。

治療に関する注意事項

術前の注意事項

1 手術の1時間程度前に処方した抗菌薬をご服用ください。
2 常用薬は執刀医の指示に従いご服用ください。
3 手術前に丁寧に歯磨きをしてください。
4 ご使用されている義歯(仮義歯、仮歯)をお持ちください。

術中の注意事項

1 術中、処置を止めてほしい時には左手を挙げてお申し出ください。
2 術中は術部を舐めないでください。
3 術中に口腔内にある液体は飲んでしまっても害はありませんが、術者が吸引しますので、無理に飲み込もうとしないでください。

術後の注意事項

1 術後3ヶ月間は、埋入したインプラント体に力を加えないでください。

埋入したインプラント体と歯槽骨の結合には約3カ月を要し、術後3週目までは特に不安定な状態です。術部に舌や指で触れたり顔の外から触れたりしないでください。抜糸までは義歯等を使用しないでください。

2 術後2週間は、術部の血餅が剥がれないようご注意ください。

術部の血餅(かさぶた)が剥がれると、出血、炎症、感染が発症することがありますので、術部に舌や指で触れること、強いうがい、強くツバを吐いたり強くものを吸ったりすることはしないでください。やさしいうがいで取り除けない術部の食べ物は無理に取り除く必要はありません。術後2週以降は日常生活をしていただけます。

3 抗菌薬を執刀医の指示通りご服用ください。

抗菌薬は、術部の感染予防だけでなく、術後に一時的に全身に拡散する口腔内細菌が抹消血管の細部で停滞・増殖することを防ぐために服用していただきます。抗菌薬は執刀医の指示通りご服用ください。

4 術後疼痛を感じない鎮痛剤の服用方法(痛みのコントロール)

反応性炎症(物理的侵襲に対する組織反応)が術後3時間程度続き、これに伴う痛みが現れることがあります。鎮痛剤を術後の局所麻酔が効いている間に服用されれば、術後疼痛を感じることはほとんどありません。

5 術後の腫れについて

切開の範囲が付着歯肉内であれば腫れず、それを超えると腫れます。腫れは、術後3日頃に強くなり、相当部顔面に青あざが現れた後黄変し、術後7日程度で消失します。腫れの予測は執刀医にご確認ください。

6 術部の歯磨きの仕方

  • 術後1週間は、歯ブラシが当たらないよう注意し、やさしくうがいをして術部の清潔を保ってください。
  • 術後1週目以降(抜糸後)は、術部を歯ブラシの毛先でやさしく磨き、頻繁にうがいをして術部の清潔を保ってください。
  • 歯磨剤はにフッ化物を含まない製品(ジェルコートIP)を、うがいには0.05%クロルヘキシジン洗口薬(コンクールF)をご使用ください。

7 喫煙はインプラント治療のリスクとなります。

お控えください。

上部構造(人工歯)装着後の注意事項

1 フロス→歯ブラシ→洗口の順で歯磨きをしてください。
2 歯磨剤はジェルコートIP、洗口薬はコンクールFをご使用ください。
3 連結冠の間には歯間ブラシ、ポンティック底面にはスーパーフロスをご使用ください(使用方法は診療室でご説明いたします)。

メインテナンスの必要性

治療成果を維持するためには、3ヶ月毎のメインテナンスが必要です。

インプラント治療歯は、歯槽骨内から粘膜を貫通して口腔内に露出しています。この粘膜貫通部の細菌抵抗性は天然歯と比較して低いと言えます。また、力を加ても動かないインプラント治療歯と力を加ると動く天然歯との咬合は定期的に調整する必要があります。メインテナンスでは、インプラント治療部の衛生状態、歯肉の状態、咬合状態、骨レベル、上部構造の状態、対合歯の状態を診査し、リスクの兆候に対して早期介入してインプラント治療の機能を維持します。

医療費控除について

インプラント治療は医療費控除の対象となります。確定申告することで還付金を受けることができます。医療費控除による還付金の計算方法は次の通りです。

還付金の額 = 医療費*1 ー 保険金*2 ー 10万円*3 X 所得税率*4

例えば、年収400万円の方が保険金等を充当せずに42万円のインプラント治療を受けた場合の還付金の額は、42万円 ー 0円 ー10万円 X 0.2 = 64,000円で、42万円の治療費に対してを6.4万円が還付されます。

*1 医療費について
・納税者本人または納税者と生計を一にする配偶者やその他の親族のために支払った医療費(通院のための交通費を含む)であること
・その年の1月1日から12月31日の間に支払われた医療費であること

*2 保険金について
・事故等により充当した保険金

*3 10万円について
・*1の医療費が10万円(総所得金額等が200万円未満の人は総所得金額等の5%)を超えること

*4 所得税率(目安)について
・195万円以下...5%
・195万円超330万円以下...10%
・330万円超695万円以下...20%
・695万円超900万円以下...23%
・900万円超1,800万円以下...33%
・1,800万円超4,000万円以下...40%
・4,000万円超...45%

よくあるご質問

インプラント治療って、本当に良いですか?

インプラント治療には、「残っている歯を犠牲にしないで、失った歯の機能を回復することができる」という他の治療法にはない大きなメリットがあり、この点においてとても良い治療法です。

但し、インプラント治療は、むし歯や歯周病の治療のような「疾患の治療」ではなく、失った歯の機能を回復する「リハビリテーション」に近いものであり、リスクを負って止むを得ずする治療ではありません。そして、他の治療法に比べ高価でもあります。

インプラントをご検討されていらっしゃる方におかれましては、流布する誤報に惑わされることなく、先ず、ご自身のご要望やお体の状態を歯科医師に詳しくお伝えになり、執刀医から充分な説明をお受けになり、ご納得された上でご判断されることが賢明かと存じます。

インプラント治療に伴う危険性について教えてください

インプラント周囲炎

インプラント治療歯は、歯槽骨内のインプラント体が粘膜を貫通して上部構造(人工歯)を支えています。インプラント周囲炎は、この粘膜貫通部の細菌感染によって歯槽骨が破壊されることを言います。天然歯の歯肉溝では歯と粘膜の結合があるのに対して、インプラント治療歯の粘膜貫通部ではインプラント体と粘膜の結合がないため、粘膜貫通部の細菌抵抗性が低く炎症が骨へ波及しやすいと言え、インプラント周囲炎が発症すると進行しやすく治り難いという特徴があります。

インプラント周囲炎のリカバー

インプラント周囲炎の治療には、機械的洗浄、殺菌療法、抗菌薬療法、外科処置を病状に応じて組み合わせて行う累積的防御療法(CIST)を適用します。

累積的防御療法(CIST)の実際

インプラント周囲炎は進行しやすく治り難いことから、炎症を骨に波及させない積極的な早期介入が肝要と言えます。

CISTⅠ-Ⅱ 機械的洗浄/殺菌療法によるリカバー

*

粘膜貫通部に出血を認めました。医院では、粘膜貫通部の機械的洗浄とクロルヘキシジン殺菌を行い、ご自宅では、クロルヘキシジンを含む歯磨剤と洗口薬を使用した口腔衛生管理、スティムレーターによる歯肉圧迫をしていただきリカバーしました。多くは1週程度で寛解します。

CISTⅢ 機械的洗浄/殺菌療法/抗菌薬療法によるリカバー

*

粘膜貫通部に出血と排膿、X線写真にて骨吸収を認めました。CISTⅠ-Ⅱに加え、粘膜貫通部へのテトラサイクリン局所投与とメトロニダゾール全身投与を行いリカバーしました。多くは2週程度で寛解します。

CISTⅣ 機械的洗浄/殺菌療法/抗菌薬療法/外科処置によるリカバー

*

粘膜貫通部に出血と排膿、X線写真にて骨吸収を認めました。CISTⅢにて消炎後、骨移植にてリカバーしました。骨から露出したインプラント体に骨は生着し難いので、審美的要求がない場合は歯肉整形を適用します。治療期間は約3ヶ月です。

CISTⅤ インプラント体の除去/再埋入によるリカバー

*

粘膜貫通部に出血と排膿、X線写真にて骨吸収を認めました。既存インプラント体を除去し骨移植した後、新たにインプラント体を埋入しました。治療期間は約3-6ヶ月です。

痛くないですか?

治療中の痛みは、一般的な歯科用麻酔薬で予防することができます。治療後の痛みも通常はありません。インプラントを埋入するあごの骨(歯槽骨)そのものには痛覚(痛みを感じる神経)がないためです。

しかしながら、骨の中の細い血管や骨を覆う歯肉には痛覚があるため、治療によってこれらの組織にある程度の負担がかかると、術後に痛みを生じることがあります。この痛みは治療の失敗や異常を示すものではなく、痛み止めで緩和できる程度のものです。執刀医はこれらの症状を術前の診断である程度予測することができますので、ご不安な方は、執刀医に事前にご確認ください。

腫れますか?

基本的に、通常のインプラント治療で歯肉、あご、頬などが顕著に腫れることはありません。

ただし、あごの骨の量が少なく、骨をつくる処置等のために、必要に応じて付着歯肉(歯や歯槽骨に付着した歯肉)を超えて切開剥離すると腫れることがあります。この腫れは手術の失敗や異常を示すものでなく、通常、腫れのピークは術後3日までであり、遅くとも1週間以内には消失します。執刀医はこれらの症状を術前の診断である程度予測することができますので、ご不安な方は、執刀医に事前にご確認ください。

手術時間はどのくらいですか?

1本の手術につき、入室から退室まで30分程度です。

切開から縫合までの正味の手術時間は執刀する歯科医師によって大きく異なりますので、お口を開けていることが苦手な方や体力に自身のない方は、事前に執刀医にご確認ください。

歯周病でもインプラントをして大丈夫ですか?

他の歯の歯周病により、埋入したインプラントが影響を受けることはありません 。

歯周病は、歯と歯槽骨をつなぐ歯根膜の炎症です。インプラントと歯槽骨との間にはそもそも歯根膜が介在していないため、インプラントを埋入した個所が歯周病になることはありません。

心疾患の持病があるのですが、インプラント手術をしても大丈夫でしょうか?

主治医に処方された薬剤を服用され、血圧や血糖、脂質などの臨床検査値が正常にコントロールされた状態であれば、基本的に手術は可能です。

執刀医に臨床検査の結果等を伝え、事前にご確認ください。

骨粗鬆症の治療のためビスホスホネート製剤を服用していますが、インプラントをしても大丈夫ですか?

ビスホスホネート(BP)製剤を服用している患者様が、歯科治療をきっかけにあごの骨が露出したり壊死したりする「顎骨壊死」を発症することが報告されています。

各種ガイドラインにおいて、ビスホスホネート製剤(BP系製剤)の経口投与期間が3年未満で、ステロイドの服用、糖尿病、喫煙、飲酒、口腔衛生状態不良、化学療法剤の服用等のリスク因子がない場合は、歯科治療を行っても良いとされています。実際に、BP系製剤を服用されている患者様のインフォームドコンセントの上に成立したインプラント治療において、良好な予後が確認されています。

しかしながら、インプラント治療はむし歯や歯周病の治療のような「疾患の治療」ではなく、失った歯の機能を回復する「リハビリテーション」に近いものであり、リスクを負って止むを得ずする治療ではありません。患者様におかれましては、ご自身のお体の状態を担当医にお伝えになり、担当医から充分な説明をお受けになったうえで、ご判断されることが賢明かと存じます。

糖尿病をもっていますが、インプラントをしても大丈夫ですか?

内科で血糖値を正常に保ち、歯科で口腔衛生状態をコントロールしていれば、問題はありません。執刀医に臨床検査の結果等を伝え、事前にご確認ください。

年齢制限はありますか?

あごの成長が止まる18歳以降であれば、年齢制限はありません。

インプラント治療の寿命はどれくらいですか?

インプラント体と歯槽骨との結合(インテグレーション)は、全身疾患などの影響を受けない限り半永久的です。インプラント体に取り付ける人工歯(上部構造)の耐用年数は、一般的な歯科診療に用いる補綴物等と同様です 。後ろ向き研究によれば、「インプラント体の10年残存率は、下顎で約96%、上顎で約87%、上部構造(インプラント体に取り付ける人工歯)の装着後2年間のトラブル(破折や脱離)発生率は約86%」と報告されています。

当院のインプラント体の25年残存率は上下顎で99.76%、上部構造装着5年間のトラブル発生率は12.2%で、インプラント体には10年、上部構造には5年の保証を設けております。

金属アレルギーをもっていますが、インプラントをしても大丈夫ですか?

通常は大丈夫ですが、インプラント体の組成やそれに付随する材料によってアレルギー反応が希に生じ得ます。

金属アレルギーは、原因となる金属イオンと体内の免疫細胞とが過剰に反応して起こります。インプラント体の組成は純チタンあるいはそれに近いものが現在の主流で、チタンは大気に触れると表面に酸化チタンの皮膜を形成し金属イオンを溶出しづらい金属です。このため、チタン製のインプラント体は骨の中に入れてもアレルギー反応が起こりづらいと考えられています。インプラント治療をお受けになった方にチタンアレルギーのパッチテストをしたところ、0.6-1.7%の頻度でアレルギー反応が報告されていますが、臨床症状を伴わない場合がほとんどです。

また、インプラント治療後のアレルギー反応の臨床症状の報告もありますが、原因は、インプラント体そのものではなく、インプラント治療に付随するチタン製品の切削片やインプラント周囲炎の影響が示唆されています。チタンに限らず金属アレルギーをお持ちの方は、その旨を執刀医に伝え、事前にご確認ください。

インプラント手術後に気をつけることを教えてください

1 術後3ヶ月間は、埋入したインプラント体に力を加えないでください。

埋入したインプラント体と歯槽骨の結合には約3カ月を要し、術後3週目までは特に不安定な状態です。術部に舌や指で触れたり顔の外から触れたりしないでください。抜糸までは義歯等を使用しないでください。

2 術後2週間は、術部の血餅が剥がれないようご注意ください。

術部の血餅(かさぶた)が剥がれると、出血、炎症、感染が発症することがありますので、術部に舌や指で触れること、強いうがい、強くツバを吐いたり強くものを吸ったりすることはしないでください。やさしいうがいで取り除けない術部の食べ物は無理に取り除く必要はありません。術後2週以降は日常生活をしていただけます。

3 抗菌薬を執刀医の指示通りご服用ください。

抗菌薬は、術部の感染予防だけでなく、術後に一時的に全身に拡散する口腔内細菌が抹消血管の細部で停滞・増殖することを防ぐために服用していただきます。抗菌薬は執刀医の指示通りご服用ください。

4 術後疼痛を感じない鎮痛剤の服用方法(痛みのコントロール)

反応性炎症(物理的侵襲に対する組織反応)が術後3時間程度続き、これに伴う痛みが現れることがあります。鎮痛剤を術後の局所麻酔が効いている間に服用されれば、術後疼痛を感じることはほとんどありません。

5 術後の腫れについて

切開の範囲が付着歯肉内であれば腫れず、それを超えると腫れます。腫れは、術後3日頃に強くなり、相当部顔面に青あざが現れた後黄変し、術後7日程度で消失します。腫れの予測は執刀医にご確認ください。

6 術部の歯磨きの仕方

  • 術後1週間は、歯ブラシが当たらないよう注意し、やさしくうがいをして術部の清潔を保ってください。
  • 術後1週目以降(抜糸後)は、術部を歯ブラシの毛先でやさしく磨き、頻繁にうがいをして術部の清潔を保ってください。
  • 歯磨剤はにフッ化物を含まない製品(ジェルコートIP)を、うがいには0.05%クロルヘキシジン洗口薬(コンクールF)をご使用ください。

7 喫煙はインプラント治療のリスクとなります。

お控えください。

お問い合わせ

インプラントに関するお問い合わせ、ご予約、ご相談などお気軽にご連絡ください。お電話でも承っております。
ハート歯科:0463-96-0808