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上顎智歯の抜歯の仕方 2020年12月15日

右側上顎智歯は、頬側転位し下顎運動時に下顎骨筋突起と干渉しています。

日本人の骨格では、頬側転位した智歯と下顎骨筋突起との干渉はよく観察されます。

X線写真より、歯根は複数根で上顎洞内(1)に入り込んでいて、上顎結節(2)が薄いことがわかります。

浸潤麻酔を術部へ局所麻酔を行います。私は抜歯術では歯根膜麻酔を基本としています。麻酔の奏功範囲を術部に限局させ、術部以外の知覚を残した状態で手術を行えるようにするためです。

刺入点に表面麻酔を行います(矢印1)。

術部の付着歯肉に浸潤麻酔(0.3 ml、図中1)を行います。

麻酔が奏功したら、頬側歯根膜へ1 ml(図中2)、口蓋側歯根膜へ0.5 ml(図中3)の順で麻酔を追加します。

歯周靭帯切断後、エレベーターで智歯を歯槽骨から脱臼します。

エレベーターは頬側近心隅角歯根膜腔にしっかりとフィットさせてから、右側では時計周り方向へ90度(赤点を支点として赤矢印方向へ)、

左側では反時計周り方向へ90度(赤点を支点として赤矢印方向へ)回転させます。

これによって脱臼しないときには分割抜歯へ術式変更します。

フォーセップでしっかりと智歯を保持し、歯が動く方向(多くは頬遠心方向)へ倒すようにして抜去します。

歯根が歯折していないことを確認します。

右上7番の隣接面う蝕の有無を確認します。

抜歯窩を確認します。

通常、普通抜歯は麻酔奏功後1分もかかりませんし、出血もしません。

抜歯や親知らずの抜歯について詳しくお知りにになりたい方は下記をご参照ください。

添田博充 医学博士

医療法人社団添田グループ/ハート歯科

259-1132神奈川県伊勢原市桜台1-11-24